日本臨床歯周病学会は、創設以来40年に渡り、臨床に即した歯周病学を探求して参りました。来る、2022年7月30、31日にはパシフィコ横浜にて40周年記念大会を国内外の著名講師をお招きして開催する予定です。未曾有のパンデミックにより、世界中の人々が日常生活の変化を強いられ、それまで当たり前であった生活習慣に乱れが生じています。その結果、国民病ともいえる歯周病の予防、治療の重要性は以前より増しているように感じられます。よって、このような世界情勢を経ての本会の開催は、国民の健康増進に大きく貢献するものとなるでしょう。
ご存知の通り、歯周病の治療とは、単に歯周ポケットを減らすことだけではありません。歯周病によって生じた審美性の回復やホープレス歯の抜歯後の適切な欠損補綴も患者の視点からすればトータルに歯周病を治すことを意味します。また、治療の前段階として、適切な診査診断を行うことや治療後に適切な疾患管理を継続することは、実際の治療行為と同じぐらい重要なことです。
そこで、創設40周年にあたる本記念大会は、大会テーマ「歯周病のトータルマネジメント-40年間の革新と功績」のもと、実際の臨床の中で発生する歯周病による問題への対応を、診断から治療そして管理に至るまで、外科部門、非外科部門に分け論議致します。本会の歩みとともに40年間に渡って、革新を続け、功績を積み上げた「臨床に役立つ歯周病学」を個々の参加者の様々なご興味に応じた、多種多様な講演、ミニセミナーを通じてご紹介致します。また、協賛企業の方々も魅力的な関連商品を展示して、皆様のご参加をお待ちしておりますので、皆様奮ってのご参加を大会長よりお願い申し上げます。
日本臨床歯周病学会40周年記念大会大会長
清水 宏康